ゲームの中でも底辺
三国志の世界をモチーフにしたオンラインのシミュレーションゲーム。
資源を貯めて、城の設備を充実させて、ガチャを引いて武将を集めて、いい装備をそろえて、というような、よくあるゲーム。
ほかのプレーヤーの城を攻撃したり、軍団に入って軍団同士の戦争をやったりもする、そんなゲーム。
課金の要素も多分にあるゲームだが、もちろん自分は無課金を貫いている。
そして課金者は圧倒的に強く、無課金者は圧倒的に弱い。
当然といえば当然だが、ゲーム内に完全なヒエラルキーが存在している。
ほかのゲームをあまりやったことがないので、相場観(高いのか安いのか)はよくわからないが、武将に装備させるいい武器(いわゆるUR)を買うには、10万円とか20万円とかかかる模様。
武将は1人ではないので、複数人に装備させたければ、×人数分の金額が必要だったりする。
また、商売上手なことに、武器だけじゃなく、兵法、軍馬、などといったアイテムにもURが存在し、同等の課金要素がここぞとばかり盛り込まれている。
さらには武将や武器の「限界突破」的な要素も存在し、お金をつぎ込むことにより、URはMRに進化したりしてしまう。
ゲーム内のチャットでは、誰かが「札束で殴り合う戦争ゲーム」と評していたが、正にそういったイメージで、課金したものが強いのだ。
それこそ、通算では数千万円を課金している人もいるのではと思う。
すべての要素に最大限の課金をしたものこそが真の強者となり、おそらくかなりの優越感に浸ることができるのだと思う。
自分も軍団(チーム的なもの)に所属して、ほかのプレーヤーと一緒にゲームを楽しんでいるが、軍団の中でも、課金を行っているものほど強く、そして発言権も強い。
ある意味、体育会系の社会であり、軍団同士での対抗戦などでは、軍団長や課金強者などから必ず参加するよう指示(出欠確認とられる)があったり、各自に細かな役割が与えられたりもする。
自分は無課金者であり、相当弱い部類に入ってるので、毎回、攻撃でも防御でもなく、説明しにくいが、勝敗には直接関係しない「ごみ拾い的な役割」を与えられる。
それでも、軍団が勝利すれば、いくばくかの報酬(アイテムなど)がもらえるので、軍団をクビにならないよう、つまらない役割でも指示通り淡々と実行するのだが、そういったときに実社会に近いものを感じる。
まさに、会社をクビにならないよう、上司から与えられた仕事(創造性のない単純事務)を粛々とこなし、わりに合わない仕事(サービス残業)でも文句も言わず、いくばくかの報酬(年収300万円)を頂戴する自分の姿と重なる。
バーチャルの世界でも落ち着く場所に落ち着くものだ。